株を始める前に【国際分散投資の必要性と日本株への集中投資を避ける理由】

金タローです。

投資のリスクを抑える最も簡単な方法は、投資先を分散させることです。銘柄を分散させる中でも、業界を分けたりさらに大局的に捉えれば、国際的に分散させる方法があります。

いかに優良な銘柄であっても、予期せぬことが発生して明日どうなるかなんて誰にもわかりません。その観点から、どれほど日本が素晴らしい投資対象であったとしても、日本一極集中投資をしてはならないということです。

しかも、今の日本はそれほど期待できる投資先ではありません。

パフォーマンスの決定を左右するのは資産配分

投資のパフォーマンスを決定する大きな要因の一つは、資産配分です。そして日本人が日本の金融商品を買おうとするのは自然なことです。でも少しでいいので知っておいて下さい。

日本では投資自体がまだマイナーな行為なので、国際分散という観点で物事を見る人は少数ですが、経済大国No1のアメリカではポートフォリオの一部に自国以外の資産を組み込むことが推奨されています。

何より、日本の市場というものが成長市場ではないということが問題です。でも安心して下さい。成長とリターンの大きさは単純に比例するものではありません。ただ、日本だけに投資を集中させすぎることは危険が伴います。

どんな国の人間にも自国バイアスは強くかかるものですが、ある程度は国際的に分散させておいた方が安全だと言えます。

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日本株に集中投資していけない理由

多くの人が日本の人口がこれから減っていくという所までを認識しています。しかしそれが どういう影響を及ぼすのかを理解している人はどのくらいいるのでしょう。 日本株だけを保有することの危険性を感じて下さい。

高齢化と長寿化。そして人口の減少

先進国から後進国まで、ここ数十年という月日の中で、めまぐるしく技術や経済が進歩してとても便利な世の中になりました。

医療の発展により平均寿命が長くなったことで、社会保障費用は増大しています。 情報や通信技術が進み社会の枠組みが変化したことで、女性が外で働けるようになりました。

経済の発展に伴い輝かしい結果を残しながら、その代償として出生率は減少し、技術の進化により人間に求められる能力は高まり、親は子供に多大な教育費をかけなければならなくなったことで、子は宝、という時代から子は重荷に変わっていきました。

今、小さな歪の重なりが、大きな波となって押し寄せようとしています。

社会保障制度の崩壊と労働者の枯渇は企業利益を圧迫し還元性を低くする

社会保障制度とは本来もともとが非常に不健全なシステムの上に構築されています。誰しも年金は自分が掛けた金額より多くもらえて得をするものだと信じています。

増えるというのは何故ですか?

打出の小槌ですか?魔法ですか?

年金基金の運用が優れているからですか?

違います。

数の勝る若者が、数の少ない老人を支えるという、右肩上がりの人口動態をもとに作られたシステムが存在しているだけのことです。つまり、人口が減少するとなれば崩壊しない方がおかしい構造なのです。

『人口が減るのなら減った暮らしに合わせればいいよね。』

このバカチンが。今の社会保障制度を守るためには、人口が減ることが許されないのです。誰もが医療を受ける事が出来、年金を貰えるというシステムを維持するのならば、人口というものは増えて行かなければならないものです。

人口の減少は、ありとあらゆる社会保障制度を打ち壊します。それだけならまだしも、経済に打撃を与えるのです。

労働者人口の減少によって、物の供給量の減少する中で高齢者の需要が上回ればインフレ率が上昇し、賃金の上昇は企業利益を圧迫します。

老人vs若者の民族内紛争

老後の備えを怠った退職者がいれば、社会保障で支えなければなりません。それは数の少ない若者を攻撃するということと同意であり、さらに人口増加に歯止めをかけます。

社会保障のために税率を引き上げる行為は、人件費の増加に繋がり、労働力が不足するときに労働者の確保が難しくなるという悪循環を生み、さらには労働者の勤労意欲すら奪い、国を衰退に追い込みます。

奪われる税金を自分への掛け金だと捉える者はいません。

年金受給年齢を遅らせるために退職年齢を引き上げても、抜本的な解決策には成り得ず、企業の中で若者が老人を支えるという構造には変わりはないのです。

若者もいずれ老人となり、いつかは支えてもらう側になります。それを考えず、ただ不満を別の世代にぶつけても何も創造されるものはありません。

しかし、若者は老人を、老人は若者のことをお互いに想い支え合うほど、優れた民族でもないのです。選挙に行く者達が優遇されるのは当然だというのに若者はその権利を放棄してきました。氷河期世代は見捨てられた世代とは言うものの、それに一矢報いなかったのは僕らの責任です。

金融知識を高めることもせず、選挙権の重みもわからない者達が支える国が、他国にどうやって勝てるのでしょう。かつて日本人が最強だと信じ見送った戦艦大和は世界では通用せず、軽く撃沈されたと小学生の時に先生が教えてくれました。

幼稚な対策

労働者の枯渇を文化の異なる移民で支えようとすることは、新たな問題を生む可能性が大きく、期待するのは間違いです。

これらを解決する唯一の方法は少子化対策であったのに、それをないがしろにしてきたのだから、日本はそのツケを払わなければなりません。

しかしそのツケは日本人が一律平等に支払うのではなく、行動をしなかった者達とその子孫達が大きく代償を支払うのです。

日本市場の実績と見込み

日本人の中にも日本の衰退傾向に気づいている人達はいます。しかし誰もがそれを認識しておきながら備えようとはしていません。

近隣の国々との緊張状態におかれていても、日本は世界の先進国と比べてシェルターの普及率が低く、食料の備蓄すらしない人も多数みられます。

ただこれは周りの人達もそうだからという集団心理というよりは、平和ボケに近いもので、何事に対しても危機感が薄くて行っているのはタンス預金くらいのものです。

平成末期はアベノミクス相場により景気は上向きで、PERなどの指標的にも良くある反面、日銀やGRIFが支える官製相場とも見られていました。これが健全な状態であると言い切れるでしょうか。

さらに、株式のリターンの大きさで言えば、日本は世界の中では低い部類に位置し、1989年~2002年までの期間だけを抜き取れば、マイナスを記録しています。
但し、円の信頼度は世界的には高い位置づけであり、1900年~2003年までの期間で見れば、リターンは4%程度となっているので、捨てたものでもないのかな、という印象です。

世界は成長している

じゃあ日本はダメだから外国に全額を投資せよという、そういう単純な話しではありません。日本でも生き残れる強い企業があるからです。

全てを円で保有するリスクもあれば、円を保有しないリスクも大きいはずです。また、少子化を食い止めた欧州の国々も数々の問題を残していますし、ついこの前まではアメリカだってベビーブーマーの退職が経済に悪影響を及ぼすと言われていました。

新興国は急速な成長をとげていますが、中国の成長の波に乗ろうとした多くの投資家は乗り遅れ、高すぎるバリュエーションで掴み資産を減少させました。

世界的には人口は増え続けています。投資をすれば、増えて行くようになっています。適切な国に適切なタイミングで適切な割合で適切な価格にて投資をすることです。

しかし投資に心眼はありません。国や企業の先を完全に読むことはできないのです。専門家のいう理論やテクニックを駆使して売買を繰り返してみて下さい。面白いように資産は減って行くでしょう。理論と言うものは『不完全』だから理論なんです。完全なものは『定理』と呼びます。

日本への集中投資も外国への集中投資も避けましょう。

株式の国際分散投資

機会損失と一国集中投資の危険性

日本の投資家は日本の株式に投資している者が多く、それは他の国でも同様にみられる傾向でホームバイアスが強くかかっています。税制の面から言えば、自国というのは多少有利になることもありますが、投資を税制面のみから判断することは好ましいことではありません。むしろ税金がお得になりますよ、という類の商品は落とし穴が多くて気をつけなければならないものです。

一国に集中投資するということは、景気が良い時にはその恩恵を最大限に受けることができる反面、後退局面においては非常にリスキーなことになります。

13世紀の中国文明は世界の最高水準に位置しており世界を征服できる力を持っていながら、明の圧政による抑圧が成長を阻害し衰退しました。一人の人生の中で企業の栄枯盛衰にはたくさん出会います。歴史の中でみれば、国と言う単位で見られる現象です。現在はアメリカの国力が世界ではNo1とされているものの、それは磐石なものではなく再び力をつけた中国や新興国がトップの座に躍り出ないとは言えません。

ニュースで見聞きする情報が真実だとは限りません。欧州の人間は欧州のニュースを見ているし、中国の人間は中国のニュースを見ています。都合のよい聞きたい話しだけを聞き、見たい物だけを見て、変化に対応せず抗う者は、時代に取り残され没落していくでしょう。通信・情報・IT革命が起こり、どの国も力をつけやすい環境が整っています。世界経済を見通しグローバルに活躍する企業は強く、個人投資家にも同じことが言えるのではないでしょうか。

世界のリターンランキング

グラフ

出典:株式投資の未来より

株式のリターンでは日本はアメリカに劣っています。どの期間を抜き取ってみるかにもよるのですが、1900年~2003年まででは日本は4%程度となり、1989年~2002年までの期間に着目すれば、マイナス5.5%です。いかに日本への集中投資がリスクの高いものであるかがわかると思います。

対して経済大国アメリカのリターンは約6%であり、優秀とはいえ世界的にみれば例外的な位置づけでもありません。過去のスウェーデン、南アフリカ、オーストラリアに劣っています。

GDP成長率の低いオーストラリアのリターンが高いという結果は、成長率だけを追ってはいけないという証明です。これから先は成長著しい国としてインドが上がってくるでしょうが、バリュエ―ションに気をつけなければなりません。

また、上図より読みとれることは、債権のリターンが非常に低いということ。株式に圧倒的な優位性があることを示しています。

新興国への投資

僕は、アメリカや日本においてのインデックス投資は控えめです。しかし、新興国への投資を行なう場合は注意も必要です。個人投資家に流れてくる情報は微々たるものなので、グローバルインデックスを用いるのも一つの手となります。但し、配分は低めに設定しておくことが懸命です。

ジムロジャースは北朝鮮に投資したいと言っていますが、株式市場がないため一般の投資家はまだ投資ができません。そういう視点だけを持っておけば十分です。かつてのアメリカの50年で再投資し続けていれば、10万円が億に育ったというケースがありました。それを念頭に入れておけば、下手なギャンブルに手を出すよりも正しいことが何かが分かるはずです。

米国株式をポートフォリオの一部に 

外国株に投資するときに為替の影響を考える人もいるかと思いますが、長期投資においては、株式のリターンが為替変動を相殺すると言われています。

また、アメリカが風邪を引けば日本は肺炎になるとか、高い相関性が分散にならないと言う見方もありますが、相関性の高さは分散投資を怠っていい理由にはなりません。

僕は自分の能力を疑っているので分散投資をしています。投資家にとって大切なことは、人に任せることではなく、自分の頭で考えることです。

それでは。

とーちゃんにまかせとけ。

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