金タローです。
2019年6月19日、米国のFRB(連邦準備理事会/日本の日銀のような所)はFOMC(連邦公開市場委員会)を開き金融政策の現状維持を決定しましたが、FRBのパウエル議長が貿易摩擦と世界の経済成長に懸念があるとして年内の利下げを示唆したことで、現在の外国為替のドル/円は107円と円高・ドル安方向へ進みました。
市場では来月7月のFOMCで約10年振りの利下げが行われる可能性が高くなったと見られています。
アメリカの利下で日本はダメージを受ける

出典:jiji.com
米国が利下げをしたらどうなるのか?
金利が減少した分だけ、ドルを持つメリットが少なくななります。そうするとドルが売られるので相対的に円が強くなります。円高になれば日本の輸出の利益が縮小するため、日本の輸出関連企業の株価は下落します。
また、FX投資家にとっては、日本とアメリカの金利差が縮小すればスワップに影響が発生するので注意が必要になります。また、米国の利下げに対して日銀は金融緩和策の維持の姿勢を示していますが、円高を防ぐために追加緩和で対抗する可能性もあります。
日銀の対応は
日銀の黒田総裁は物価安定目標の実現に向けてモメンタム(勢い)が損なわれるのであれば、追加緩和を検討すると述べました。
しかし、日本のマイナス金利の政策は既に諸外国から問題視されており、金融機関の収益は悪化。株価は官製相場とも言える状況で、副作用の大きさも計りしれません。もちろん日銀もその点は理解していますが、良案が講じられるかどうかの見通しは不明です。
100%は無い。投資家の対応はどうする
過去の米連続利下げ局面と、ドル/円の関係を振り返っても、利下げとドル安/円高は必ずしも直結していない。89年以降、FRBが連続利下げを実施した5回中、ドル/円が下落したのは3回だけ。95年と2001年はともに上昇している。
「米利下げは円高」との印象が強いのは、リーマン・ショック後の記憶が鮮烈かつ新しいせいかもしれない。07年から08年にかけて5%の利下げが行われた際、日経平均.N225は7000円台を割り込むまで売られ、ドルは90円台まで急落した。
出典:ロイター
米国の利下げで、必ずしも円高になる訳ではありません。逆の円安に進んだケースも存在します。現在米国では金融緩和の期待から、ダウ、ナスダック、S&P500は上昇をみせています。
利下げにより米国経済を下支えする期待から米株高となり、リスクのある円を売る動きも大きくなる可能性もあります。そのため必ずしも円高になるとは限りません。日銀の動きにも関係します。
米国株の株価には既に利下げの期待が織り込まれており、日本株式に対しては守るのが精一杯で攻めの良い環境は揃っていない印象です。しかし100%はありません。相場がどう動いてもいい様に、長期投資に身を置きポートフォリオを固めましょう。
それでは。
金タロー一家、FIRE!