金タローです。
FIREとは Financial Independence Retire Early の略で、経済的に独立してアーリーリタイアするという意味です。アメリカのミレニアル世代に20~30代で早期退職するということがムーブメントとなり、イギリスに普及し日本へもやってきました。
FIREの主唱者であるピート(Pete Adeney)さんは、
エンジニア時代の会社の先輩を見て、仕事と子育ての両立にはどちらかを犠牲にしなければならない大変な問題があると感じたそうです。どちらにも集中できていない。だからまずは第一段階を、仕事に全力を注ぎ『お金を貯める』段階と設定し、第二段階として『仕事を辞めて子育てをする』と決め、30歳で退職しそれを実行しました。
目次
幸せの形は人それぞれ
豪邸に住み高級車に乗り美味しいものを食べる事こそが幸せだとする人もいるでしょう。高価なものに幸せの価値がある訳でなないと考える人もいます。どちらが正しいということはありません。後者を選択し質素に暮らし、何者にも縛られない自由な生き方をしたいというのがFIREです。
子供との時間
高度経済成長時代の日本の王道スタイルと言えば、家庭は妻に任せて夫はバリバリと外で働き、子育てには最低限しか参加しない。これがごく普通の光景でした。『亭主元気で留守がいい』とさえ言われ、多くの日本人は男女に関わらず、夫が家庭を犠牲にしているという認識はありません。かつてはそれが当たり前だったのです。
しかし、現代は異なります。国民総中流と言われた時代は終わりを告げました。男性も子育てに関わらなければなりません。ITの進化が人類から多くの仕事を奪ってきた様に、新時代のAI技術はさらに知的労働を奪います。親はなくとも子は育つ。果たしてそうなのか。それは極論であり、これからは子供に手をかけなければ、生き残れない時代が目の前に迫っています。
お金をかけて家庭教師をつけてやるという方法もありますし、親が常に寄り添う家庭を目指す、どちらも間違いではありません。ただ、本来の教育とはエデュカーレ(子供が持つ才能や資質を引きだす教育)を大切にする必要があるということです。
僕の知人は子供時代にとても裕福でした。両親は非常に優秀で共働き。お金に困るような事はあり得ません。しかし寂しさから万引きを何度も繰り返しやめられなかったそうです。レアケースかもしれませんが、親の関わり方というものを少し考えさせられました。
アーリーリタイアするための方法
必要な金額を算出する
ピートさんの場合は、家族三人で一年間で使う金額を240万円と算出しました。
月々にすると20万円です。
倹約と投資により必要な金額を貯める
稼いでいる額にかかわらず、収入を貯金と投資にまわして退職までの資金を作ります。
労働収入だけではなく投資の運用益も利用し、利回り4%を目指します。お金がお金を生む状態に早く気付き実行したものだけが成し遂げることができます。
年間240万円を作るとすれば、元本は6,000万円が必要になるので、6,000万円を夫婦二人で貯めるには一人3,000万円。
ピートさんは30歳で成しえましたが、二馬力の貯蓄と投資のリターンがあれば、日本でも30代~40代前半でそれを成し遂げることは特別不可能な数字ではありません。
運用益を活用する
アーリーリタイア後は6,000万円を取り崩して生活するということではなく、運用益を使います。
6,000万円を4%でまわして240万円を作り、それを生活費にあてます。
アメリカの国債が約3%の利回りですから、少しリスクをとって株式などを混ぜる必要が出てきます。
日本ならセミリタイアという選択肢もある
日本はアメリカと比べると投資環境が劣っているだけでなく、諸外国の様に不動産価値が増していくということもありません。そのため資産を永続的に4%で運用するという数字は、投資の素人には少し厳しくもあります。また、地震や台風などの災害も多いことから、いざという時の備えも必要です。
ですが、完全にリタイアするのではなく、少しの労働を加えるセミリタイアという選択を取るのならば十分可能になると思います。
早期退職への抵抗。労働にしがみつきたい日本人
日本でアーリーリタイア、セミリタイアを実行するのは少数派です。蓄えが出来たとしても、さらに裕福な暮らしをしたい人もいますし、何より一番のネックは周囲の視線が気になるということでしょう。若くして一般的な社会のレールから外れながらも己を律し、社会性を失わずに生きるということは、それ相応の精神力が必要になります。
終わりに
いかがでしょうか。僕自身が、アーリーリタイアして子供との時間を多くとり、教育には深くかかわりたいと考えているタイプです。働く背中を見せる方が立派なのか、親のエゴなのか。何が一番正しいのかは、自分の心の中に答えがあると思います。それを実行したいと考える可能性があるのならば、やると決めた時にやれるように、投資家として資産を運用していく知識を蓄えましょう。
それでは。
とーちゃんにまかせとけ。